Delicious Libraryと手書き原稿とGoogle先生

ε304のblog(http://web.sfc.keio.ac.jp/~taiyo/mt/archives/2006/02/delicious_libra.html)で、tさんがiShightを使って書籍を整理する「Delicious Library」というソフトウェアの紹介をしていた。とても興味をもって読んだ。

バーコードをスキャンすると、アマゾンからデータをダウンロードして来てくれて自分のデスクトップに、蔵書データを整理してくれる、といったもの。

最近のインターネットで面白いものは、バーチャルだけで閉じているものではなく、アマゾンなどのネットショップで、実際のものが入手できるような、バーチャルとリアルの相互交流が出来るものだ、と最近kkさんと話していたところにこのエントリーだった。

今のままでも「Delicious Library」は面白いが、もう一息行ってくれれば、さらに面白い。「Delicious Library」はリアル→バーチャル(デスクトップ)の一方向だが、RFIDなどを使って、リアル←→バーチャルが出来れば、かなり使い手がありそう(特に整理整頓が出来ない私には。。。)。デスクトップで探した本が、リアルの場所を自動的に示してくれると面白い。

と思いつつ、僕にこんなものを渡したら、この「Delicious Library」で整理して満足するのだろうなぁ。

学生時代は据え置き式のワープロはあったものの、PowerBookみたいな便利なものはなかったので、本に付箋紙を貼ったり、必死でノートやレポート用紙、メモカードなどに書き写して、内容を整理することで頭に残したものだったけど、こんなものがあると、ついつい「Delicious Library」で整理して満足して、頭には残らないだろうなぁ、と思う。

数年前に、渡邉昭夫先生のお家に、Macを修理しに行ったときの「昔はこんなものも使わず、学生が清書をしてから、出版社に渡していたのに」という奥様の言葉が今も残っている。

確かに効率から言えば、渡邉先生がご自身でワープロを打って、ご自身で校正をするのが最も間違いがなく、効率も良いのかもしれない。しかし、学生が先生の自筆の原稿用紙を一から文字を清書しなおすことで、論文の書き方のみならず、先生ご自身の思想や研究方法を学べたろうと想像できる。例え「文字が判読できない」、ということであっても直接先生に質問でき、そこからお話も聞けたろう、と思うと、果たして効率性だけでものを語って良いのだろうか、と今でも悩む。

Google先生とコピペで書いた論文なんか、頭には残らないだろうなぁ。(←こんなことを書くとChさんからは色々な批判がくるだろうけど。。。)