iPod nano

「9月23日の日記でも予告したように、iPod nanoについて書いておきたい」とか書いていたら、既に次のiPodが10月12日に発表されるらしいので、その前に書いておかないと二番煎じになってしまいそうなので、今日書いておきます。

iPod nano自体が出たときは、写真のスライドショー機能は魅力的だったが、iPod miniを持っているので、容量その他再生時間も変わっていないので、強烈な物欲は働かなかった。しかし、次世代iPodを夢想してみると(Macの噂サイトではまんざら夢想ではなさそうだが)、以下のようなものが浮かんだ。

  • 無線通信機能搭載
    • それはBluetooth。しかも、最近になってMacはBluetooth2.0が採用され、より帯域幅が広くなった
  • ビデオ再生はない
    • Jobsが以前言っていたし、iPod程度の画面で動画はみたくない。少なくともPSP程度のものは必要

ということだ。

特に無線通信機能というのには魅力を感じる。無線の魅力はもちろん

  • iPodのライブラリーのアップデートに線が要らない
  • 友人との写真/曲の交換が簡単にできる(著作権の問題はあるので曲は難しいかも。。)

しかし、無線の魅力はそれだけにとどまらない。以下のようなことが出来ると、コマーシャル的にかなりの魅力になると思う。

  1. HMVなどの音楽視聴のCDプレーヤーの代わりになる
  2. 観光名所の案内がiPodにダウンロードされる
  3. コンサート会場など、その場でしかダウンロード出来ないプレミアの付いたコマーシャルプランが立てられる
  4. デジタルお土産

といったことが考えられる。

シチュエーション その1
プロモーションのポスターが貼ってあり、その前に立つと「この曲がダウンロード可能です。ダウンロードしますか」と問われ、クリックすると曲がダンロードされ視聴する、というシチュエーションが考えられる。(DRMの仕組みを併用すれば、3回まで視聴可能ということも出来るだろう。Vodafone liveなどのケータイでは既に出来ているのでそんなに難しくはないだろう)

上記のことを考えると、登載される無線は、IEEE802.11系ではなく、より範囲の狭いBluetoothとなるだろう。IEEE802.11系ではHMVなどで店外でダウンロードされてしまい、店内に呼び込むプロモーションにならないであろう。すると伝達範囲が限定されたBlutoothの方がより効果的と考えられる。

シチュエーション その2
観光名所に、bluetoothを設置し、「これは守礼門といい、1429年に琉球王国が誕生し。。。」とあれば、観光客を呼べ、人件費のダウンも少しは考えられる。これも、他の歓会門や瑞泉門の案内と混乱しないよう、Bluetoothが望ましい。

また、これは美術館にも応用出来るだろう。六本木ヒルズ森美術館は絵画の説明をiPodで行ったことがあるが、これだけ広まったiPodならば、こうゆうことにも応用出来るだろう。

シチュエーション その3
コンサート会場での限定配付。コンサート会場で一々CDを配るには製作コストのみならず人件費コストもかかるが、コンサート会場の一画に、Bluetoothを設置するだけで、コンサートに来た人限定にプレミアムな曲をプレゼント出来、コンサートへの動員が期待できる。

シチュエーション その4
ご当地ソングを配ることが出来るので、観光プロモーションで、その土地に行かなくては聞けない限定曲ということが出来るだろう。例えば、広島ならば、平和公園限定で浜田省吾の曲を配ってみるとか、アンガールズのコントを配ってみるとか出来るだろう。

お土産代わりにみんなに配る、という風習ができるとより面白い。

JRとかANAがとかが食いついてくれると面白い。新幹線の中で「いい日旅立ち」が配られると個人的には面白い。(←観光人類学を知っている人しか分からない身内ネタです)

とか書いてきたけど、言いたいことは、「無線は便利ですね」、ということではなくローカルの復活になると面白いな、と思い書いたのです。

流通が発達し、ネット時代になり家に居ながらにして全国/全世界のものが簡単に手に入るようになったけれど、代わりに、ご当地の特色というものが無くなった。いい意味では平準化が進んだ、とも言えようが、悪く言えば個性が無くなった。

「ネット時代があるから引き籠もりが増えた」とまではいわない。しかしネットで、google先生が何でも知っているといった風潮の中あるが、やはりそこでしか体験できないものは多々ある。ダイビングの水中の中性浮力の感覚であったり、ひめゆりの塔に吹く風であったり。スペインの太陽であったり。そこに行かなければ体験できないものが多くある。それを引きだすモチベーションの一つにiPodがなってくれれば、世の中はもっと面白くなっていくのではないか、と思い、この文章を書いた。

(というのは表向きの理由で本当の理由は、沖縄に行くと言ったら、職場の同僚がちんすこうショコラを買って来て、とご丁寧にHPのプリントアウトしたものを渡して来た。けれど、そのページは、webの通販ページで「ちんすこうショコラ一袋、600円」と書いてあったことが悔しかったので、デジタル時代のお土産は出来ないか、という着想に基づくものです。)